国税庁:2015年分相続税の申告状況を公表!

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国税庁:2015年分相続税の申告状況を公表!

 

国税庁は、2015年分相続税の申告状況を公表しました。

それによりますと、2015年中に亡くなった人(被相続人)は129万444人でした。

そして、このうち相続税の課税対象被相続人数は、2015年1月以後の相続等から基礎控除額の引下げ等が行われた課税強化により10万3,043人となり、課税割合は約8.0%となりました。

 

改正前は、相続財産の課税価格が基礎控除額の範囲内でおさまるケースが多く、2015年より相続税の課税強化がされて、課税割合が注目されていましたが、4%強で推移していた過去10年間では最高の課税割合となりました。

具体的には、2013年度税制改正において、相続税の課税ベースの拡大と税率構造の見直しが行われました。

そして、2015年より相続税の基礎控除については、改正前の「5,000万円+1,000万円×法定相続人の数」を約6割に引き下げるとともに、最高税率も55%に引き上げられており、これが課税割合の大幅な上昇につながったとみられております。

 

また、相続財産価額から被相続人の債務や葬儀費用などを差し引き、相続開始前3年以内の生前贈与等を加算した相続税の課税価格は、14兆5,554億円となり、前年比26.8%増加し、相続税額も1兆8,116億円となり、前年比30.3%増とともに増加しました。

ただし、被相続人1人あたりでみてみますと、課税価格が前年比30.8%減の1億4,126万円となり、税額も前年比28.9%減の1,758万円とともに減少しました。

 

さらに、相続財産額の構成比をみてみますと、「土地」が38.0%を占め、以下、「現金・預貯金等」が30.7%、「有価証券」が14.9%、退職金や生命保険などが含まれている「その他」が11.0%、「家屋」が5.3%の順となりました。

前年と比べてみますと、「土地」は3.5ポイント減少しましたが、「現金・預貯金等」は4.1ポイント増加し、平成に入ってからは最高の構成比となった模様です。

今後の動向に注目です。

 

(注意)
上記の記載内容は、平成29年2月6日現在の情報に基づいて記載しております。

今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。