★事務所だより9月号★
いつも大変お世話になっております。 今年は格別に残暑が厳しいようです。 充分お気をつけください。 それでは、今月の事務所便りをお届けします。 PR ライフプラン作成・保険見直し・住宅・資産運用相談など についても、お気軽にご連絡ください。 =-=-= 目次 -=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= ◆平成19年9月の税務 ◆販売手数料と交際費の区分けは難しい ◆「みなし役員」とは? ◆ご存知ですか? 中小企業子育て支援助成金 ◆意外と使えない? 相続時精算課税制度の自社株特例 =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ -------------------------------------------------------------- ◆平成19年9月の税務 -------------------------------------------------------------- ◇8月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付 納期限・・・9月10日(月) ◇7月決算法人の確定申告 <法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税> 申告期限・・・10月1日(月) ◇1月、4月、7月、10月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告 <消費税・地方消費税> 申告期限・・・10月1日(月) ◇法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告 <消費税・地方消費税> 申告期限・・・10月1日(月) ◇1月決算法人の中間申告(半期分) <法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税> 申告期限・・・10月1日(月) ◇消費税の年税額が400万円超の1月、4月、10月決算法人の3月ごとの 中間申告 <消費税・地方消費税> 申告期限・・・10月1日(月) ◇消費税の年税額が4,800万円超の7月決算法人を除く法人・個人事業者の1月 ごとの中間申告 <消費税・地方消費税> 申告期限・・・10月1日(月) -------------- =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= -------------------------------------------------------------- ◆販売手数料と交際費の区分けは難しい --------------------------------------------------------------- 大阪国税局が大手鉄鋼メーカー「神戸製鋼所」グループに対し、海外の販売代 理店に支出した「販売手数料」5000万円を交際費と認定、追徴課税(更正処分) したことが報道されています。 同報道によると、神戸製鋼所は海外に機械を輸出した際に、現地の代理店に支 払った5000万円を販売手数料として損金計上したそうです。しかし、この販売手 数料の目的が明確でないことから、大阪国税局は同支出を交際費と認定し、重加 算税を含めて追徴課税を課したということです。 会社が代理店等に支払う販売手数料と交際費の区分けは非常に難しく、実務に おいても迷うことが多くあります。また、税務調査においても、支出先や支出目 的などを細かく調査される場合があります。 それというのも、販売手数料は一般に「商品の販売やサービスの提供に際して 、代理店や外交員、仲介人等に支払う手数料」と解されていますが、その実態は 非常に曖昧で幅広いからです。 たとえば、法人が販売手数料という名目で「売上割戻し(リベート)」を得意 先等に支出する場合があります。この場合、「売上高若しくは売掛金の回収高に 比例して、又は売上高の一定額ごとに」または「得意先の営業地域の特殊事情、 協力度合い等を勘案して」金銭で支出した場合には交際費となりません(法人税 措置法通達61-4(1)−3)。ただし、これを物品の交付や旅行、観劇等の招待とい うかたちで行った場合、その費用については交際費になります(同61-4(1)−4) ので注意が必要です。 また、「販売奨励金等(広告宣伝費)」も販売手数料として得意先等に支出さ れる場合があります。この場合も、「販売促進の目的で特定の地域の得意先であ る事業者に対して販売奨励金等として金銭又は事業用資産を交付する場合」は原 則として交際費にはなりません(同61-4(1)−4)。 その他、特約店等のセールスマンや従業員に支出した販売手数料、事業とは直 接関係の無い者に対して支出した販売手数料(紹介料)などについても、個々に 国税庁の取り扱い(通達)が公表されています。 おそらく神戸製鋼所のケースは、「販売奨励金等」のケースで、支出した販売 手数料が「販売促進の目的」としての実態が無かったことを指摘されたのではな いでしょうか? もしかすると、交際費の例として示されている「下請工場、特約店、代理店等 となるため、又はするための運動費等の費用」(同61の4(1)−15(2))と認定さ れたのかもしれません。 こうした指摘をされないためには、契約書等で「どのような目的」「どのよう な基準」で販売手数料を支払うのかを明確にしておくことが重要です。もちろん 、その額は「相当」なものでなければなりません。 いずれにしても、販売手数料をめぐる税務は複雑で判断が難しいため、慎重に 行う必要があります。 ------------- =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= -------------------------------------------------------------- ◆「みなし役員」とは? ------------------------------------------------------------- 会社法において役員とは、取締役、会計参与、監査役を指します(第329条) 。また会社法施行規則においては、これに加えて執行役、理事、監事その他これ らに準ずる者も役員と規定されています(第2条3-3)。 ただ、一般の中小企業 では、こうした肩書きよりも登記されている役員=役員といったイメージの方が 強いと思いますし、会社運営上はそれで問題はありません。 しかし、法人税においては、登記されている役員とは別に「みなし役員」とい う制度があります。みなし役員とは、法人税法においてのみ役員と同じ扱いをさ れる者のことです。 みなし役員と認定されるのは以下のような場合(者)です。 ■法人の使用人以外の場合 たとえ、役員として登記されていなくても、会長や副会長、顧問、相談役など「 その地位・職務等からみて他の役員と同様に実質的に法人の経営に従事している と認められる者」はみなし役員になります。 ■同族会社の使用人の場合 以下のすべての条件を満たす法人の使用人で、「実質的に法人の経営に従事して いると認められる者」はみなし役員とされます。 ・株主グループの所有割合が大きいものから順位を付けて、第一順位から第三順 位の株主グループの所有割合の合計が50%超の場合に、その使用人がその株主グ ループのいずれかに含まれている事。 ・その使用人の属する株主グループの所有割合が10%超であること。 ・その使用人と配偶者の所有割合が5%超であること。 ※所有割合とは出資額(発行済み株式数)、または議決権の保有割合のこと どちらの場合でも難しいのは「実質的に法人の経営に従事」しているかどうか の判定です。これについては、その者が、法人の経営方針や販売計画、仕入計画 、生産計画、設備投資計画、従業員の採用、従業員の給与の額、融資条件、保険 条件など、重要な経営上の決定事項にどれほど関与しているかを総合的に判定さ れることが通例です。 みなし役員と認定された場合は、一定の役員賞与を除く役員賞与の損金不算入 、過大役員給与の損金不算入、過大役員退職金の損金不算入、役員に対する資産 の低額譲渡など、役員給与に係る法人税上の諸制度の縛りを受けることになりま す。また、同族会社の使用人がみなし役員とされた場合、その者は使用人兼務役 員にもなれません。 みなし役員にあたるかどうかの判定について、課税当局と意見の相違が生じるケ ースも少なくありませんから、十分な注意を以って対応する必要があります。 -------------- 参考URL: タックスアンサー 役員の範囲 http://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5200.htm タックスアンサー 役員報酬・役員賞与など http://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/houji302.htm =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= -------------------------------------------------------------------- ◆ご存知ですか? 中小企業子育て支援助成金 -------------------------------------------------------------------- 平成19年度税制改正においては、「子育て支援税制」が各所で真剣に議論され ていました。ところが、もっとも効果的と思われた所得税扶養控除の抜本的見直 しが見送られたことから、「事業所内託児施設の割増償却制度」だけが制度化さ れるという残念な結果になりました。 同制度は、企業が一定の基準を満たす事業所内託児施設の設置及び運営をして いる場合、取得した託児用施設や設備について5年間の割増償却(原則、償却限 度額の20%)を認めるというものです。しかしながら、同制度は手続きが意外と 面倒で、そのわりに税制上のメリットもさして大きくはありません。利用する企 業はそれほど多くないと思われます。 一方、厚生労働省の「中小企業子育て支援助成金」はなかなか魅力的な助成金 です。この助成金は、従業員100人以下の中小企業が、育児休業制度や短時間勤 務制度を導入して、はじめて両制度の利用者が出た際に、それぞれの制度につい て最大で1人目100万円、2人目60万円の助成金が支給されるというものです。 支給対象となる期間は、平成18年度から平成22年度までの5年間です。 なお、この助成金を受けるためには、あらかじめ「一般事業主行動計画」を都 道府県労働局に届けておく必要があり、就業規則や労働協定にも育児休業制度や 短時間勤務制度を規定しておかなければなりません。 しかし、現在の少子化のなかで企業、特に中小企業はこれから求人難の時代を 迎えるといわれており、当然、育児休業制度などの制度が人材確保の面でも重要 になってきます。既に導入を検討している企業も少なくないでしょう。 そして、そうした企業にとって、就業規則の改定や「一般事業主行動計画」の 策定はそれほど高いハードルではありません。実際の「一般事業主行動計画」の 作成例を見れば、意外と簡単だということが分かるでしょう。 なにより、助成金は返済の必要の無いお金です。興味がある方は是非、利用を 考えてみてください。 -------------- 参考URL: 「中小企業子育て支援助成金」群馬労働局 http://www.gunmaroudoukyoku.go.jp/jigyou/ryouritu/ryouritu08.html 一般事業主行動計画について http://www.mhlw.go.jp/general/seido/koyou/jisedai/index.html 両立支援のひろば http://www.ryouritsushien.jp/index.php =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= ------------------------------------------------------------------- ◆意外と使えない? 相続時精算課税制度の自社株特例 ------------------------------------------------------------------- 平成19年度税制改正で新たに用意された「相続時精算課税制度の自社株式特例 」について、「意外と使いにくいのでは?」という話がでてきています。 同特例は、後継者である子供に自社株式(非上場株式)を贈与する場合、60歳 以上(本則65歳以上)の親からの贈与を認めるとともに、非課税枠が3000万円( 本則2500万円)となる制度です。中小企業の早期かつ計画的な事業継承の促進を 図るという目的で導入されました。 注目されているのは、同特例を受けるための条件の一つとして、「特例選択後 4年経過した時点で受贈者が発行株式数と議決権の50%超を所有し、代表者とし てその会社の経営に従事していること」という条件があることです。 具体的には、選択年の翌年3月15日から4年を経過する日を確認日として、確 認日の翌日から2ヶ月以内に、受贈者が「発行株式数と議決権の50%超を所有し 、代表者としてその会社の経営に従事している」ことを証する確認書の提出が義 務付けられます。もし提出しなかった場合は、特例の適用を受けることができず 、各年の贈与税について修正申告書を提出しなければなりません。 そして、先日公開された国税庁の通達では、この修正申告に係る贈与税額につ いて、暦年課税で計算することが留意的に明記されました。暦年課税というのは 、通常の贈与税の取り扱いですから、非課税枠110万円、最高税率50%(課税額1 000万円超の場合)で贈与税額を計算することになります。 一方、相続時精算課税制度の適用を受けずに株式等の財産を相続した場合は、 非課税枠は最低でも6000万円となり、税率面も贈与税よりずっと有利です。また 、親の年齢が65才になってから相続時精算課税制度の適用を受けた場合には、同 特例のような条件はありません。 つまり、同特例を利用した場合、選択した4年後になんらかしらの事由で受贈 者が上の条件を満たしていなかった場合、税額的に著しく不利な贈与税が強制的 に課せられてしまうことになります。絶対確実な後継者がいない限り、同特例を 利用することには大きなリスクが伴うことになるのかもしれません。 -------------- 参考URL: =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=- ━━━━━━━━━━━━━━━━ 今一 実 税理士事務所 株式会社生活経営サポート 高槻市北園町1-24沢田ビル2階北号室 TEL 072-685-0353 http://www.sksapo-imtax.com お気軽にご連絡ください ━━━━━━━━━━━━━━━
